検査のはなし

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 今週は、心臓と血管の超音波検査についてお話しします。

 心臓超音波検査はベッドに横になっていただいた後、胸にゼリーを塗り、心臓の真上と思われる部分に探触子と呼ばれる小さな装置を当て、反射した波形を描写します。心臓は常に動いているため画像自体も動画となって表示されます。動きを観察することにより心筋梗塞、心臓弁膜症、先天性心疾患の診断の手助けを行うほか、心臓の壁の厚さなども計測することができます。近年、ドプラー法(動くものの速度によって、周波数が異なって観測されること)を利用し、血液の流れる速度まで計算できるようになりました。

 血管の超音波検査としまして頸部超音波検査があります。首にゼリーを塗り探触子をあて、頚動脈を映し出します。頚動脈の中を描写することによりアテロームとよばれるコレステロールが血管の壁に付着していないかなどを調べます。このアテロームがはがれて血流とともに脳へ飛んでいくと脳梗塞という重篤な病気を起こしてしまいます。これ以外にも頸部超音波検査では甲状腺、耳下腺などの形や大きさなどのほかに内部の異常の有無についても検査を行っています。


2009 年 2 月 18 日 by admin

 

 先週は超音波検査の成り立ち、方法、おなかの検査についてお話しました。今回は婦人科の超音波検査についてお話しします。

 最もよく知られているのは乳がんの検査です。乳がんは30代から増加し始めるといわれており、お風呂に入った際、胸のしこりで気づく方もおられるようです。

 超音波検査は、胸にゼリーを塗り、探触子と呼ばれる小さな装置を胸にあてて反射した波形を読み取ることにより、腫瘍の形や内部の構造まで調べることができます。この検査は放射線を使用せず痛みも伴わないため、繰り返し検査ができるという利点があります。

 放射線を使うマンモグラフィー検査や、CT、MRIとともに、早期発見や治療方針の決定に威力を発揮しています。

 超音波は、おめでたの際にも役立っています。妊婦さんは、定期的に病院へ行き、赤ちゃんの育ち具合や様子を見ていただいていると思いますが、これも超音波を使用した検査です。赤ちゃんの育ち具合だけでなく、心臓内部の状態、肝臓、腎臓などをリアルタイムに見ることができます。

 最近では3次元的に鮮明な画像を作り出す機器もあるようです。


2009 年 2 月 18 日 by admin

 

 超音波とは人の耳には聞こえない周波数のことで、いろいろな用途があります。眼鏡店で「メガネ洗いましょうか」と言われレンズがピカピカになってもどってきたことがありませんか?

 超音波洗浄機といって超音波を利用したものです。

 また、漁師の方々が漁船から水中にこの超音波を出して魚群を探知するのにも使われています。この魚群探知を応用したものが超音波検査です。超音波検査は痛みもなく無害とされており臨床検査に幅広く使われています。

 検査は目的とする臓器の体表部分にゼリーを塗り、探触子と呼ばれる小さな装置をあてて、その探触子から出される超音波が臓器にあたって跳ね返ってくるのをとらえて画像化したものです。分類しますと(1)腹部(2)産婦人科領域(乳腺・胎児)(3)心臓(4)頸部-などがあります。

 腹部超音波検査では胆のうや胆管、肝臓、膵臓、膵臓、卑臓、腎臓などの内部構造を調べることができます。たとえば、腎(尿路)結石の場合は、超音波を通さないため反射が強く、石から下の部分は影となってしまい黒く表示されます。また、がん細胞も描写することができ、非常に有用な検査です。


2009 年 2 月 18 日 by admin


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