検査のはなし

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 血液検査の結果を見て、白血球の値が前回と大きく違う、と思ったことはありませんか。実は、白血球数はさまざまな要因で変動します。 

 白血球の主な役割は、生体の感染や炎症に対する防御機能です。ウイルス、細菌などの感染に対して体を守ろうとするとき、白血球は多く産生されます。この現象を「反応性増加」と言います。検査で白血球数が増えた場合のほとんどは反応性増加とお考えください。

 白血球という名前を聞くと、「白血病」を連想される方も多いかと思います。血液は骨髄の中の造血幹細胞が血球(赤血球、白血球、血小板)に分化して作られますが、この造血幹細胞ががん化して、無制限に増殖していく病気が白血病です。正常な造血幹細胞を圧迫し、貧血、感染症、出血などさまざまな症状を引き起こします。

 この病気が発見された当時は、治療法もなく、がん細胞の増加で血液が白くなったため「白血病」と名付けられました。白血球が増える病気と思われがちですが、今では早期に診断されれば白血球の数は正常か、減少している場合も多いのです。

 このほか、抗がん剤など骨に影響を与える薬を使用した場合にも、白血球が少なくなることがあります。


2009 年 6 月 21 日 by admin

 

 血液が血管内を流れるためには、液体成分と細胞成分が適度の割合を保つことが必要です。赤血球量が増加すると血液の流れが弱くなるため、血液を送りだそうとして高血圧になります。また、流れが滞るため血管内に血栓ができやすくなり、脳梗塞、心筋梗塞などの原因にもなりえます。

 血液1dl中のヘモグロビン量が男性18.5グラム、女性で16.5グラムを超すと、赤血球増加症または多血症と呼ばれます。一般に「血が濃い」と言われる状態です。この状態は、血漿(血液中の水、タンパク質など)の成分が少なくなって起こる「相対的増加」と、血漿成分の量が変わらないのには赤血球量が多くなる「絶対的増加」に分かれます。

 相対的増加は、発熱、下痢などの脱水症状から起きるもの、ストレスによるものがあります。絶対的増加は、赤血球系細胞を増やすエリスロポエチンが過剰に産生される場合や、血液のがんによって引き起こされる場合があり、専門医への受診が必要となります。

 健康診断で血液を調べることが発見の糸口なりますので、かかりつけの医療機関で健康診断を定期的に受けることをお勧めします。


2009 年 6 月 21 日 by admin


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