メタボリックシンドロームは、世界保健機関(WHO)が1999年に提唱、日本でも2005年に診断基準が作られました。ウエストの計測という簡単な行為で診断できることもあって、大きな関心を呼びました。
食生活の欧米化や運動不足などの中、腹部肥満(内臓脂肪)が、高血圧、糖尿病、脂質代謝異常をもたらし、動脈硬化につながることが大きな問題になってきました。そして、早期発見し、生活習慣の改善に努める取り組みが生まれたのです。
2008年4月からは、40~74歳を対象にした特定健診・特定保健指導が保険者に義務付けられました。メタボリックシンドロームに特化した健診であり、早い段階で糖尿病や心血管病の予防をするために、特定保健指導の必要な受診者を抽出することを目指しています。
検査項目は、ウエスト周囲径、血圧、血液検査(中性脂肪など8項目)、糖尿病検査、肝機能検査です。その健診結果と質問により、生活習慣病のリスクのレベルを定め、生活習慣の改善につながるような動機づけをしていくのが、特定保健指導です。
正しい指導と評価をしていくために、検査値の統一化や標準化がとても重要です。