一口に血液型と言っても血液型を決定する抗原は400種類あまりあります。
その中でも皆さんにもなじみが深いのは、ABO式血液型。A型、B型、O型、AB型があり日本人の比率は4対2対3対1です。
A型はA抗原、B型はB抗原、AB型はA抗原とB抗原を持ちO型はどちらも持たない0(ゼロ)からO型になったと言われています。
A型の血清の中には「B抗体」があり、もしもB型の血液を輸血すると、赤血球を壊してしまう重篤な副作用が起こることがあります。同様に、B型の人はA抗体、O型の人はAとB抗体を持ち、AB型の人は抗体を持ちません。
血液型は抗原(赤血球)と抗体(血清)の両方から調べます。しかし、生まれたばかりの赤ちゃんの血液型は確定とはいえません。生後間もない赤ちゃんは母体の抗体が移行していたり、血球を固める成分が少ないため、検査が不正確になる場合があるのです。
抗体は生後6カ月~1歳ほどで、検査できるレベルまで上昇します。子どもの血液型を知るには、1歳をすぎてから、採血を伴う検査の折に調べてもらうことをお勧めします。
(日本臨床衛生検査技師会・小栗孝志)