おなかの赤ちゃんが順調に大きくなり、安定期である5カ月ごろになると、クラミジア抗原検査、膣分泌物培養が行われます。
クラミジア抗原が陽性なら、卵膜に感染した場合に流産、早産の危険性があるので治療が必要です。また産まれる際に赤ちゃんに感染(産道感染)すると、赤ちゃんに結膜炎、クラミジア肺炎が起こる可能性があります。
膣分泌培養ではカンジダ膣炎や細菌性膣炎かどうかなどがわかり、こちらも治療をします。
血液検査では、貧血の検査に加えて空腹時(食後二時間以上の状態)の血糖値も調べていきます。尿検査で尿糖が数回続けて出ている人や、糖尿病と思われる症状がある人は、もう少し早い時期に検査しているかもしれません。
空腹時血糖値が高い場合は、75グラム糖負荷テストを行います。
まず空腹時の血糖値を測定し、次にブドウ糖の入った甘いサイダーのような液体を飲んでもらい、そこから1時間後、2時間後の血糖値をそれぞれ測定し、空腹時、1時間値、2時間値の二つ以上が規定値を超えると「妊娠糖尿病」と判断します。
こうした耐糖能異常は、ほとんどの例では、出産後に改善されます。
(日本臨床衛生検査技師会・小栗孝志)