検査のはなし

 

 

 心臓は4つの部屋に分かれており、上2つを右房・左房、下2つを右室・左室と呼びます。 心臓を動かす電気信号は、右房上部にある洞結節から発せられ、4方向に分かれて左右心房を伝わり、洞房結節という場所に収束した後、左右心室の2方向に伝わります。

 

 心電図の波形は、心房の興奮→心室の興奮→心室が元に戻ろうとするで1グループとなっています。心臓の音を「ドクン・ドクン」と表すならばこのグループが1拍の「ドクン」です。

 

 

 電気の流れが妨げられている状態や、通常の流れと違う状態になると、波形に異常が現れます。隣のグループとの間隔が近いと頻脈、遠いと徐脈ということになります。また、リズムが一定でなかったり違う形の波形が混入していると、不整脈と呼びます。

 

 

 狭心症心筋梗塞の場合、心臓に栄養を運ぶ血管(冠状動脈)が狭くなったり、詰まってしまうことによって、心臓の筋肉に酸素が送られず、本来の電気の流れや心筋の収縮が変化するので、心電図で特徴のある波形が現れます。ほかにも、それぞれの波形によって多くの病気が分かります。

(日本臨床衛生検査技師会 百田浩志)


2009 年 12 月 3 日 by admin


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