検査のはなし

「妊娠検査薬」という言葉を耳にしたことのある人は多いと思います。実際に何を検査するかというと、HCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンを測定します。

 このホルモンは、つわりの原因とも言われ、妊娠3カ月でピークを迎え、後は緩やかに減っていきます。妊娠初期につわりが強くなり徐々に治まる傾向があるのも、このためです。HCGは妊娠を継続させるのに必要なホルモンで、妊娠していない人からはほとんど検出されません。

 市販の妊娠検査薬の感度は、着床してから5日目のホルモン分泌量に相当します。着床して「予定日に生理が来ない」と気づいた人は、すぐに検査をしても、陽性反応が出ることが多いですが、生理の周期がずれることもあるので予定日の7~10日後に検査をするのが良いといわれています。

 陽性になった場合、正常妊娠かどうかはこの検査では分からないので産婦人科で確定診断します。このHCGは、絨毛上皮がん胞状奇胎といった一部の悪性腫瘍の時にも産生されます。子宮外妊娠や悪性腫瘍だった場合は放置しておくと大変なことになるので、早めの受診をお勧めします。

(日本臨床衛生検査技師会 冨永博夫)



2009 年 11 月 4 日 by admin


Copyright © Japanese Association of Medical Technologists. All rights reserved.