検査のはなし

 

   最近、検査相談室を設ける病院を見かけるようになりました。

   医師は限られた時間内に多くの患者さんを診察し、説明を速やかに行わなければならない状況にあります。問診や触診、検査結果から患者さんの病状を説明するのに大半の時間を費やしています。

 そのため、一つ一つの検査項目について説明する時間は短くなる傾向にあり、たとえば「これガンの有無を調べる検査ですよ」といった程度で済んでしまいがちです。

 その結果、「説明を受けたけれどよく分からない」という不満を持ったまま帰られる患者さんが増えてきました。

   そこで、こうした不満を解消するために検査相談室が求められ、検査の専門家である臨床検査技師がお答えしています。

   ある病院では主治医からもらった検査結果表を持って、患者さんが相談室に来られます。そして臨床検査技師が「これは肝臓の機能をみるための項目ですよ」「腎臓の機能を見るための項目ですよ」などと個々の説明を行っています。

 その結果、「医師が依頼する検査の意味がよくわかった」など多くのご意見が寄せられ、好評を得ています。検査について分からないことがあればお気軽に利用してください。

(日本臨床衛生検査技師会 湯浅宗一)


2009 年 10 月 26 日 by admin


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