今回はリウマチの症状を判定、把握するための検査の話です。リウマチの確定診断がなされ、抗リウマチ剤などを用いた治療が開始されると、その薬剤の効果を知るための血液検査が欠かせません。
一般に、リウマチの炎症の活動性を知る指標の代表は、古くから行われている「赤血球沈降速度測定(血沈)」です。これは炎症の全身状態を見るのに現在でも都合のよい検査です。また「C反応性タンパク(CRP)」も指標として定着しています。
CRPの数値は、局部の関節の炎症でも鋭敏に数値が動くことが知られています。この二種類の検査で活動性を評価する医師が多いようです。
また近年よく使われるようになったSAA(血清アミロイドAタンパク)は先の二つの検査よりも使用薬剤の影響を受けず評価することができます。同様にMMP3(マトリックスメタロプロテアーゼ3)は、炎症関節の破壊具合と数値が相関して動くため定期的に測定することに意義があります。
しかし、どの項目もリウマチ以外の感染症などでも上昇します。血液検査を受ける際には、最近の1~2週間の体調を医師に説明しておくことも大切です。
(日本臨床衛生検査技師会 土居修)