血液には、いろいろなタンパク質や無機ミネラルなどを含む血漿と呼ばれる液体成分と、傷口の修復に役立つ血小板、細菌やウィルスなどをやっつける白血球、酸素を運ぶ赤血球などが含まれています。血液が赤く見えるのは、赤血球が一番多く含まれるためです。
赤血球のタンパク質の95%はヘモグロビン(血色素)と呼ばれ、酸素を運ぶ役割を担います。赤血球は骨髄で1日に1億個作られ、血管内で働き出してからおよそ4カ月で寿命が尽きます。
赤血球の病気は、血管内で 循環している赤血球量が多いか少ないかに大別されます。健康診断などで「血算」という項目がありますが、これは血液中の細胞である赤血球、白血球、血小板の数のほかに、赤血球中のヘモグロビン量と赤血球の容積を同時に計測し赤血球1個あたりの数値(赤血球指数)を計算しています。
血管内で循環している量は細胞数から見えてきますが、赤血球の質の問題は赤血球指数から見えてきます。赤血球指数は、赤血球の平均的な大きさや、1個あたりのヘモグロビン含有量、濃度を示す指標です。赤血球の質が悪いと寿命が短くなり、量が少なくなって貧血につながる場合もあります。